「医者の不養生」は医師にとってあるあるです
「医者の不養生」
よく聞く言葉です。
実際、自分も周囲の医師たちも、不養生だと感じます。
徐々に健康の問題が気になるような年齢になってきた
20代のころは、大学生の頃よりは年齢を感じはしたものの、それでも健康の問題を意識するようなことはほとんどありませんでした。
30代になり、徐々に健康診断の採血データに変化が出てくるようになったり、身体の痛みが出るようになってきたり、健康問題が気になるようになってきました。
家庭を持つようになるとなおさらその意識は強まります。
「自分が病気になって働けなくなったらどうしよう」という不安も出てくるようになり、何かしらの対処をしておかなければというような、なんとも言えない思いに追われている気がしてきます。
患者さんへするアドバイスを自分自身はできていない
目の前の患者さんには、「しっかりと睡眠をとって、適度に運動もしましょうね」なんて話したりしますが、自分はというと、全く運動できていません。
睡眠だって、平日はやや不足ぎみです。
それだけじゃなくて、本当は肩が少し痛むので整形外科を受診したいし、そろそろ胃カメラも受けておいた方が良いよなと思っています。
でも時間に余裕がないから、「そのうち考えよう」って後回しにしてしまいます。
どうしても患者優先、仕事優先となってしまいます。
そうしているうちに、先延ばしにしていることが、またひとつ増えていきます。
歯科受診、散歩などの運動、外食やファストフードではなくて自炊、好きな趣味を楽しんでストレス解消をする時間、女性だったら不妊治療などもあるかもしれません。
時間がない→ストレスがたまる→わかっていても不適切な習慣を続けてしまう→ストレスがたまる
医師だけではないと思いますが、こういった悪循環から抜け出せずにいる人がほとんどかもしれません。
「先延ばし」はストレスになる
私たちは医師であるがゆえに、自分の健康のために「やっておいたほうが良いこと・やらない方が良いこと」がわかっています。
そして、「やりたいと思っているのにできない」という状況が続くことは、私たちにとって非常にストレスとなるのです。
医師というのは基本的に真面目な人が多いので、先延ばしにしてしまっている自分を否定的に評価してしまいがちです。
さらに、未処理のタスクが残っていることが頭の中で意識されやすく、集中を妨げることにつながったりもします。
FIREとは自分自身を大切にするということでもある
FIREをするということは、自分自身の健康を大切にすることと言えます。
FIREを目指す過程で、自分はどういう過ごし方をしたいと感じているかという「心の声」と向き合う作業を伴うからです。
自分自身を大切にすることで、精神的な余裕が生まれます。
余裕があると、他人にもより優しく寛容に接することができるようになります。
自分の家族にも、目の前の患者さんにも、街中で見かける人たちにも。
こういうことを考えていると、今ほどの贅沢ができなくなったとしても、年収1000万円以上というステータスがなくなったとしても、やはりFIREという生き方は素敵だなと感じます。
コメント