「20〜30代でセミリタアすると、うつになる」
FIREの情報収集をしていると、そういったリスクについて注意を促しているのを目にします。
これは、医師のFIREにも当てはまるのでしょうか?
セミリタイア後の「うつ」をどう考えれば良いか
セミリタイア後のうつになってしまうのはなぜか?
色々と注意喚起がなされていますが、まとめてみるとどうやら3つの理由があるようです。
①社会貢献の欠如
人は誰かの役に立っているとか感謝されているということを実感することで喜びを感じるだけではなく、自分の存在意義を確認します。
反対にいうと、社会貢献をしているという感覚の欠如によって、自分が社会で必要とされていないように感じるようになってしまうリスクがあります。
この感覚が強まってしまうと、うつに繋がってしまう恐れが出てきます。
②成長性の欠如
人は例え小さくても成長を実感していることに幸福を感じます。
成長性を感じられないことをやるのは、ただの作業になってしまいます。
作業だけの毎日となると幸福度が上がらず、その埋まらない部分を買い物や食べ物などの浪費で埋めようとしてしまいます。
でも結局は浪費によっても幸福度は上がらず、かえって自分を責めてしまう気持ちに陥る可能性があります。
そうなることでうつに繋がってしまう恐れが出てきます。
③社会的地位の低下
会社員・サラリーマンというのは、社会的信用も高く、世間体も良いです。
ですが、セミリタイアしてしまうと、フリーターです。
主婦であったり、他の仕事や事業をしていれば良いですが、そうでなければ世間からはフリーター=しっかりとは仕事をしていない人と見なされてしまいます。
今の世の中では、書類でもちょっとした世間話でも、どんな仕事をしているのかを聞かれる機会も良くあります。
社会的な地位の低いフリーターであることで自尊心が保てなくなってしまうと、精神的にキツくなってしまいます。
医師の場合はセミリタイア後のうつにどう備える?
医師として「セミリタイア後のうつ」のリスクにどう備えたら良いのでしょうか?
非常勤でも医師としての仕事を続ければ社会貢献できる
医師というのは非常に感謝される仕事です。
なので非常勤であっても、医師として仕事をしている限り、社会貢献をしている実感は失われないものと思われます。
さらにいえば、お金のためにずっと働く必要がなくなるので、やりがいを感じられる医師以外の仕事をするという方法も選ぶことができます。
例えば、すでにセミリタイアされている三菱サラリーマンさんは、除雪の仕事をした経験を報告されています。
医師になるような人は向上心や好奇心が無くなることはない
皆さんがどうかはわかりませんが、自分も含め周りのドクターを見ていると、色んなことに興味や関心を持ち、好奇心や向上心を持って学ぼうという姿勢を持っている気がします。
なので、医師としてのキャリアを築いていくという成長性は諦めたとしても、他のことで自ら目標を持って成長をしていこうとしてしまうのではないかと思います。
自分の場合は、このブログをもっと伸ばしていったりだとか、他にも新しいことを始めてみたいなと思っています。
医師はセミリタイアしても医師
一般的な会社員が週2〜3回のバイト生活となると、どうしても「フリーター」と見られてしまいがちです。
女性の場合には結婚していると「主婦」というポジションもあると思いますが、男性の場合には「主夫」と堂々と名乗れるほどの社会的地位は現時点ではなさそうです。
ですが医師であれば、非常勤であっても例え月1回の勤務であったとしても、やはり職業は「医師」と名乗れます。
書類の職業欄にも医師と書くことができますし、誰かから「どんなお仕事をされているのですか?」と聞かれれば、堂々と医師と答えることができます。
医師でもセミリタイア後のうつを気をつけなければいけない人は?
これまで見てきたように、医師という職業は一般のサラリーマンとは違う側面があり、セミリタイアしたあとでも、多少は医師としての仕事が続くのであれば、そこまで「うつ」のリスクは警戒しなくてもよさそうです。
ただ、注意したほうが良い条件というのをいくつか挙げておきます。
退職後にしたいことも全く決まっていないが、とにかく今の仕事が辛い人
「今の労働環境が辛くて、早く辞めたい」
「もう医師として働くなんて考えたくない」
今現在、そのように感じていて、とにかく辞めたいと思っている人。
こういう人は、退職後もダラダラと過ごしてしまって、生きる意味を見出せなくなって、退職後も辛さが解消されない可能性があります。
もしかしたら現時点ですでに、うつ状態になりつつある可能性もあります。
そういう方には、ゆったりした環境への転職や、精神科への転科はどうでしょうか?
精神科は他の科と比べるとはっきりいって楽です。
精神科であれば、医師として大きな負担なく常勤を続けていけるかもしれませんよ。
孤独な人
パートナーや家族、あるいは仕事以外で交流できるような仲間がいない人は、仕事がなくなってしまうと本当に孤立をしてしまう可能性があります。
社会的なつながりがなく孤立している人というのは、うつやアルコール依存など、精神的な不調のリスクとなります。
そうならないためにも、非常勤で良いので仕事を続けたり、家族とのコミュニケーションをしっかりと取ったりすることを心がけた方が良さそうです。
まとめ
医師のセミリタイアについては、一般的なサラリーマンと比べると、そこまで警戒する必要はなさそうです。
それでも、社会的な孤立を避ける、社会貢献や成長性を保つなど、セミリタイア前には色々と心構えをしておいた方が良さそうです。
先の過ごし方も考えるなどしっかりと準備をしたうえで、セミリタイアを目指していきましょう。
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