勤務医である医師が、時間的な自由と心のゆとりを目指してFIREするための道のりをまとめました。
すぐに達成されるものではないので、少しでも人生の早い段階で取り組むことが望ましいです。
医師のためのFIREまでのロードマップ
計画+4つのステップでFIREを目指しましょう!!
【STEP0】FIRE計画を立てる
【STEP1】しっかりと働きお金を稼ぐ
【STEP2】生活水準を上げないようにして支出を増やさない
【STEP3】資産運用をして資産を増やす
【STEP4】資産が貯まればFIRE達成
【STEP0】FIRE計画を立てる
何事も計画をしっかりと立てることが大事です。
計画を立てた後も、適宜、計画内容を見直し修正していく必要があります。
FIRE後の生活をイメージして、必要な支出を計算する
固定費(家賃、ローン、保険など)と、変動費(交際費、食費、医療費など)に分けてそれぞれ計算しましょう。
「固定費をいかに減らすか」が、支出を最小に抑えるための鉄則です。
そして支出が少なければ少ないほど、FIREのハードルが低くなります。
何歳でFIREするのか?何年後に達成したいのかを計算する
「お金が貯まったらFIREしよう」と考えると、達成までには時間がかかります。
「この先どんな人生を送りたいか?」
この視点で考えてみましょう。
「自分が◯◯歳の時には、〇〇していたい」とか、「子供が◯歳の時には、一緒に〇〇して過ごすんだ」というイメージを思い浮かべてみます。
そうすると、今から何年後・何歳の時点でFIREをするのが理想かわかるはずです。
投資の利回りと運用年数から、必要な資金を計算する
FIRE後の生活に必要な収入と、FIREまでの期間がわかったら、あとは資産運用の計算をしましょう。
完全なリタイアを目指すのであれば、「資産からの収入(不労所得)>支出」となる資産が必要です。
例えば
年利4%と考えると、年間支出400万円なら資産は1億円が必要となる計算です。
一方で、セミリタイアであれば、支出の一部を資産からの収入でまかない、残りはこれまでの働き方からペースを落として、パートやバイト、その他副業などでまかなっていきます。
そのため、必要となる資産も少なくて済みます。
例えば
年間支出400万のうち、非常勤で年間240万(月20万)を稼ぐとすると、資産からの収入は160万で済むので、FIREに必要な資産は4000万(年利4%の場合)だけでよくなります。
どのくらいの期間をかけられるか、資産を投入できるか、リスクをとって資産を運用できるか、FIRE後に仕事で稼ぐつもりか、それぞれのバランスを見ながら決めていきましょう。
【STEP1】しっかりと働きお金を稼ぐ
とにかく資産が貯まればFIREはできます。
そのためには体力のある若いうちにしっかりと働いて、たくさん稼いでしまえば良いのです。
医師にはそれができます。
20代から年収1000万円以上は当たり前の世界だからです。
当直やバイトでさらに稼ぐことも可能です。
専門医などの資格を取得して給料アップも狙えます。
精神科の場合、専門医よりも「精神保健指定医」の資格が優遇されます。
【STEP2】生活水準を上げないようにして支出を増やさない
本当に生活に必要なものを吟味して、所有するものを減らす、いわゆるミニマルな生活を心がけるとよいです。
そのためには浪費を減らしましょう。
何が「浪費」で、何が「投資」か普段から意識するクセを持ちましょう。
ちなみに浪費と投資を簡単に分けると・・・
・浪費→手元からお金が出ていくものにお金を使うこと
・投資→手元にお金が入ってくるものにお金を使うこと
【参考】医師が買ってはいけないもの
・高級外車
・高級腕時計
・高額な住宅
これらは、お金はあるがお金を使う時間がない医師がつい買ってしまいがちなモノです。
趣味として浪費とわかっていて買うだとか、この先値上がりして高く売れると思って投資として買うのであればよいです。
しかし、医師としてのステータスなどの「見栄」のために高いものを買おうとするのは浪費です。
高額な商品よりも、株を買って資産を増やしておきたいところです。
【STEP3】資産運用をして資産を増やす
医師として働きながらでも気軽にできる資産運用方法としては、株式投資と不動産投資が一般的です。
収入(STEP1)ー支出(STEP2)が資産運用の資金となります。
利回り良く運用できれば、その分FIREまでの期間を短縮できます。
しかし、高利回りを追求すると、リスクの高い投資になる恐れがあるので注意が必要です。
①【標準コース】株式投資でコツコツと積み立てる
毎月の給与の多くを株式に投資していく方法は、再現性が高くどなたでもやりやすい方法です。
具体的には、インデックスファンドと呼ばれる米国全体や世界全体に満遍なく投資する投資信託やETFを毎月一定額を購入して積み立てていきます。
もう一つ、高配当株への投資という方法もあります。
こちらはインデックス投資と比べると、値上がりによる資産増加の度合いは少なくなりますが、定期的に配当金・分配金が口座に入金されます。
高配当株投資の良いところは、コロナショック時のような下落相場の時には、一気に資産額が減るため精神的にしんどいのですが、定期的に配当金が入ってくることで投資へのモチベーション低下を避けることにつながるということです。
どのタイミングで、どういう銘柄やETFを買うかなどを考えたりするのが楽しいという人には向いていますが、普段の仕事が忙しくてなかなか時間が取れないという人にとっては、インデックス投資の方が無難と言って良いでしょう。
②【ハイリスクコース】個別株のトレード・FX・不動産投資で大幅に資産を増やす
①のインデックス投資よりもパフォーマンスを求めるなら、個別株のトレードやFXという選択肢があります。
ただ一般的には短期的には良い成績を残すことができたとしても、長期的にはインデックス投資の成績を上回ることは難しいと言われています。
チャートや業績をしっかりと見る時間があるとか、トレードが好きという人でなければ結局損益につながることもあるので、積み立て投資の方がおすすめではあります。
また不動産投資は、「投資」と言うものの、買った後にも何もしなくて良いわけではないので「事業」であると言われます。
収益が見込まれる物件を選ぶことがとても重要です。
良い物件を手に入れることができれば、株式投資の平均的な年利である3〜10%以上の利回りを出すことも可能です。
ただし空室リスクなどもあるため、しっかりと勉強した上で行う必要があります。
③【副業コース】副業や事業の収入源でキャッシュフローを増やす
今の勤務先からの給与以外の収入源を自分で作ってしまうことができると、キャッシュフローを増やすことができ、目標まで資産を増やすのに必要な期間を短くできます。
医師の副業としては、勤務先以外の当直バイトが一般的です。
それでもいいのですが、それ以外の副業も考えてみてはどうでしょう?
このブログのように、個人でできるオンラインの副業で収入を得るというのもひとつです。
それ以外にも、最近ではYouTubeでチャンネルを運営している医師や、電子書籍を出版している医師など、医師という立場をうまく生かして自分の事業を行っている人が増えてきています。
【STEP4】資産が貯まればFIRE達成
資産運用の結果、目標の資産に到達すればFIREは達成可能です。
あとは資産からどのようにFIRE後の生活費をまかなっていくかを考えます。
例えば、資産の4%を取り崩して年間の生活費にあてるという方法があります。
また、株式や債券の配当金を収入とする方法もあります。
リタイアしてもなんとかなりそうという目処が立てば、今の職場からのリタイアを計画し話を進めていきます。
ただし、目標資産が貯まった後になって、不安になったりもっと贅沢な生活のために目標を修正したくなったりして、もう1年リタイア時期を遅らせたくなる、One More Year Syndromeという状態に陥る可能性があるので注意が必要です。
まとめ
FIREまでのロードマップは計画+4ステップです。
【STEP0】FIRE計画を立てる
【STEP1】しっかりと働きお金を稼ぐ
【STEP2】生活水準を上げないようにして支出を増やさない
【STEP3】資産運用をして資産を増やす
【STEP4】資産が貯まればFIRE達成
一般的には10年から20年くらいかけて資産を積み立てて達成するものですが、医師の場合は圧倒的な入金力でその時間を短縮することができてしまいます。
大切なことは、「いくらの資産を貯めるか」よりも、「FIREしてどんな生活を送るか」です。
具体的なFIRE後の生活のイメージを持つことで、うまくいくからです。
何から手をつけたらよいかわからないという人は、まずはなりたい自分を想像するところから始めましょう。
あとは、いずれ使うことになるので株式投資ができるように証券口座を開設しておきましょう。
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