「パパお仕事行くの?」と、朝の出勤前に子どもに聞かれ、「今日はお泊まりだから、明日の夜に帰ってくるからね」と答える当直の日の自分。
残念そうに寂しがる子ども。
行かないで!としがみついてくる子ども。
「あぁ、自分はこの子の笑顔より仕事の方が大切なのだろうか」と、疑問に感じます。
家族が生活していくために必要だから、医者はみなそうやって働いているから
そうやって自分に言い聞かせて、当直のある働き方を続けてきました。
それが当たり前だと思っていました。
でもFIREを知り、ダウンシフトしてゆるく働くという生き方を知った今となっては、いつまでもこの生活を続けて行きたくないなと感じるようになりました。
家族との時間を大切にしてきた自分の働き方
自分はこれまでも、家族との時間を大切にしてきました。
初期臨床研修は、当時の彼女(今の妻)と離れないように、大学時代の居住地から引っ越さずに通える病院を選びました。
また後期研修先も、転勤で遠方に派遣されるのが嫌で、医局には属さず精神科病院に就職しました。
さらに精神科を選んだのも、元々の興味があったことに加え、残業や呼び出しなどの面でプライベートの時間が確保されているところに魅力を感じ部分もあります。
おかげで、医師になってからは毎年必ず家族旅行に出かけ、年1回は海外旅行にも行くことができました。
子どもが生まれてからも、なるべく行事には参加したかったので休みをもらいました。
出産時の立ち合い、産後の退院の付き添いもできましたし、年末年始に実家に帰省して親に孫を見せてあげることもできました。
保育園に入ってからも、運動会、発表会には毎年参加。参観日にも参加できました。
なお、毎年参観日に夫婦で参加していたのは我が家だけでした。
なるべく残業せずに早くお迎えに行けるように、書類仕事などは昼休みや外来がない時間に片付けるようにしました。
子どもが小さいうちに、ここまで一緒の時間を過ごせたのは、本当に幸せでした。
精神科を選んで良かったなと感じる瞬間です。
もっと家族と一緒にいたい。そして自分の時間も欲しい
先ほどは子どもと一緒にいられて良かったと話しましたが、それはあくまでも「医者にしては」ということです。
一般的に忙しいとされる医者であるにも関わらず、ここまで家族との時間が取れて良かったということです。
ただ、もっと家族との時間や自分の時間が欲しいという思いがあるのも事実です。
当直で夜間や休日に不在となることも本当はしたくありません。
午後3時頃に学校が終わって帰ってくる子どもを自宅で迎えたいという思いもあります。
そのためには、もう常勤として働いていたのでは叶わないのです。
医師ですから、働けばお金は貯まります。
それも魅力的です。
でもそれ以上に、自分は「時間」に価値を見出してしまいました。
もう、いつまでも、この先何十年も、今のような働き方はしたくありません。
ということで、セミリタイアすることにしました。
1年後には、「パパ仕事は?」と子どもに聞かれても、「今日も家にいるよ」と答えられるようになっていたいです。
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